フェライト磁石の特長
フェライト磁石は酸化鉄を微粉末にして、成型・焼結して作られた磁石です。
特定方向にのみ磁力が強い磁石が異方性フェライト磁石です。
異方性フェライト磁石は価格がリーズナブルなため、あらゆる用途に幅広く利用されている現在最もポピュラーな磁石です。
比較的安定な磁気特性を有し、錆びに強いのが特徴です。
マイナス30℃以下の環境で使用する場合は低温減磁に注意する必要があります。
また、機械的強度が低く、陶器のように割れやすいので取扱いには注意が必要です。
フェライト磁石の用途
フェライト磁石は世界中で最も多く使用されており、多様な使い方をされています。
ネオジム磁石やサマコバ磁石に比べ、コストパフォーマンスに優れており、比較的磁気特性が安定しているので屋外でも使用されます。
学校の授業で使用されるU字の磁石や、黒板などに印刷物を挟むボタンマグネット、スピーカーや汎用モーターなどに使用されています。
温度差による減磁曲線比較
フェライト磁石 SC28
温度差による減磁曲線比較
フェライト磁気特性
グレード | 残留磁束密度(Br) | 保磁力(Hcb) | 保磁力(Hcj) | 最大エネルギー積 (BH)max |
温度係数 (αBr) |
キュリー温度 | ||||
(Curie Temp) | ||||||||||
kG | mT | kOe | kA/m | kOe | kA/m | MGOe | kJ/㎥ | %/℃ | ℃ | |
湿式異方性 (4材) |
3.75-4.00 | 375-400 | 3.14-3.44 | 250-274 | 3.26-3.58 | 260-285 | 3.4-3.9 | 27-31 | -0.20 | 450 |
湿式異方性 (6材) |
4.10-4.30 | 410-430 | 3.65-3.95 | 290-314 | 3.85-4.15 | 306-330 | 4.0-4.4 | 31-35 | -0.20 | 450 |
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