マグネットホルダ(特注品)について
キャップマグネット標準品らでは網羅できない製品をお求めのお客様へは、個別の注文生産を承ります。
注文生産においては、標準品では不足な仕様・さまざまなご要望をすべて補完することができます。
ご購入をお考えの方はご相談ください。
注文生産事例 1:測定機用マグネットホルダ
■注文生産品概要
振動計、加速度計等の測定機を固定するためのマグネットホルダです。
測定機は性質上、測定物からの電気回路を完全に遮断させる必要があります。ホルダと測定機アダプタとの間に絶縁スペーサーを用いることで、電気エネルギーの逆流を防止する対策を施しました。
また測定機は性質上、測定物に垂直または水平に、しっかりと接触させて取付ける必要がありました。
このご要望を満たすために、吸着面は水平を担保すべく小型で強力なマグネットを使用し、安心して長くお使いいただけるよう配慮いたしました。
注文生産事例 2:位置決め定規用の強吸着マグネットホルダ
■注文生産品概要
工場内の製造過程で職人さん・工員さんがお使いになる、正確な位置決め用の定規として製造させていただいたものです。
製造用産業ロボットでもお使いになりたい旨のご要望でした。
切削や研磨あるいは溶接など、温度幅が激しいうえにかなり手荒に扱われる工業現場の環境下でも、定規としての機能・位置決めの正確さに耐えられる丈夫で頑強な道具にしなければなりません。そこで、ネオジム・サマリウムコバルト・アルニコと、永久磁石にバリエーションをいくつも用意しご納品いたしました。
また位置決めの定規ですから、少しの加重で動いてしまってはなりません。
そこで吸着面はリング状の模様面に磁力を集中させた一面吸着とし、小型でありながら強力で均一な吸着力を実現しています。
吸着面の反対側に取付ネジがあり、「治具への取付け」「工業用ロボットのハンド部分に装着」が可能なよう施しました。
■細心したのは、耐熱温度と減磁回避
本注文生産品で最も設計配慮を要したのは、耐熱温度でした。異なる3種のマグネットを使用することで、耐熱温度対策をいたしました。
【 ネオジム磁石タイプ】 上限温度で吸着力の減少が見られますが、強い吸着力を持ちます。
20℃を吸着力を100%とした場合、50℃で85%程、100℃で70%です。
連続使用の場合は100℃を上限としてお使いいただくようお願いいたしました。
【 サマリウムコバルト磁石タイプ 】 ネオジム磁石タイプ同様、上限温度で吸着力の減少が見られますが、ネオジム磁石よりは上限温度が高いタイプです。ネオジム磁石タイプよりも吸着力が低いデメリットが発生しています。
連続使用の場合は150℃が上限で、短時間の使用なら200℃までを上限としてお使いいただくようお願いいたしました。
【 アルニコ磁石タイプ 】 最も高い温度に耐えられるのですが、吸着力が上述のネオジム磁石タイプ・サマリウムコバルト磁石タイプよりも弱い弱点が発生してしまいます。
20℃での吸着力を100%とした場合、350℃でも85%以上の吸着力を維持し、最も高い耐熱温度を確保することができました。
短時間のスポット使用なら400℃まで可能である点をお伝えし、納品させていただきした。