お取り扱いのご注意
製品について

磁石のご使用に当たっては、下記の注意事項に十分留意いただき、安全にご利用ください。
ご使用方法を間違えると、製品本来の機能を損ない、事故を招く恐れがあります。

警告

  • 心臓ペースメーカ等の医療用電子機器を装着している方は、使用しないでください。

  • 磁石を誤って飲み込むと、生命にかかわる事故につながる可能性があります。
    飲み込んだ磁石が体内で滞留すると、開腹手術が必要になる恐れがあります。万一飲み込んだ場合はすぐに医師の診断を受け、指示に従ってください。

  • 小児(6歳以下)や監督を必要とする方が、磁石を誤って飲み込む恐れがあります。小児や監督を必要とする方の手の届かない場所へ必ず保管してください。

注意

安全および健康上のご注意
  1. ペースメーカー等電子医療機器を装着した方へ磁石を近づけることは大変危険です。医療機器の正常な動作を損ない、人命にかかわる恐れがあります。ご注意ください。
  2. 磁石を飲み込まないように注意してください。窒息の危険があります。万一飲み込んだ場合は直ちに医師にご相談ください。お子様の手の届くところには磁石を置かないでください。
  3. 金属に敏感に反応するアレルギー体質の人は、磁石に触れると皮膚が荒れたり、赤くなったりする場合があります。このような症状が現れた場合には、磁石に触れないでください。
  4. 磁石をなめたり、磁石に触れた水は絶対に飲まないでください。磁石の成分が水に溶け出す場合があり、腹痛などの症状を呈することがあります。
設計上のご注意
  1. 磁気特性値はご使用時の保証値ではありません。磁石は、ご使用になる寸法・形状などにより、記載の磁気特性を得られない場合があります。事前にサンプルなどでご確認ください。
  2. 磁石は一般的に加熱することにより、磁化の大きさが低下します。低下率は使用される動作点によっても異なるため、温度特性を参照して、組立時または使用時に温度が上がりすぎないように注意してください。
  3. お客様で磁石の磁化(着磁)をされる場合、材質及び保磁力に応じた磁界を与えてください。磁界の強さが不十分な場合、設計通りの磁気特性が得られない可能性があります。あらかじめお問い合わせください。
  4. 次のような環境での使用・保管は避けてください。磁石の腐食や特性・強度劣化を引き起こします。耐候性及び耐熱性につきましては、磁石の材質によって異なります。防錆などに関しては、あらかじめご相談ください。
    • ①腐蝕性ガス雰囲気(Cl,NH₃,Sox,Nox)
    • ②導電性の高い環境(電解質を含む水中等)
    • ③水素雰囲気中
    • ④酸性、アルカリ性、有機溶剤等
    • ⑤水中、油中
  5. 磁石の加工をされる場合、磁石の劣化、着磁不良などを生じることがあります。加工条件についてはご相談ください。なお、加工中や使用中の欠け、割れ発生に対する保証はいたしかねますので、ご了承ください。
  6. 磁石は硬く、脆い性質を有しています。振動、衝撃が加わるような用途の場合、割れ、脱落の危険性があります。磁石が割れても脱落することがないような設計に留意ください。
  7. 磁石と磁石、ヨーク、ホールピースなどの接合に接着剤を使用する際には、接着剤の種類、量、接着条件、強度などを十分に検討し、信頼性をご確認ください。
  8. モーターなどの高速回転体では、磁石が破壊される場合があります。設計に当たっては、万一破壊しても破片が飛散しないような措置を講じてください。
  9. 圧入、焼きばめなどの加工をする場合は、加工条件により相手材が割れる危険性があります。必ず事前にサンプルでご検証ください。
  10. 漏洩磁束は他の機器に影響を及ぼす場合があります。できるだけ漏洩が少なくなるよう、磁気回路を設計してください。
組立・取扱い上のご注意
  1. 着磁された磁石には強い吸引力があります。磁石同士あるいは磁石と鉄片、ナイフ、はさみなどの磁性体との間で、手・指が挟まれ、思わぬ怪我をすることがあります。また、吸引力による強い衝撃で、磁石が割れて飛散し、破片が目に入る危険性があります。取り扱う際は十分注意してください。
  2. 磁石のシャープエッジで手指などの怪我をすることがありますので、十分にご注意ください。
  3. 空芯コイルを用いて着磁をする場合は安全のため磁石は固定してください。磁石がコイルから急激に飛出し、怪我の原因となる可能性があります。
  4. 磁化された磁石を重ねる場合は、磁石が離れにくくなったり、欠けたりすることがあります。重ねる場合には、間にスペーサーを挟み込むことをお勧めします。
  5. 着磁された磁石を交流、直流磁界に近づけると、減磁することがあります。
  6. 着磁された磁石の取り扱い環境にご注意ください。鉄粉などを吸着します。場合によっては、組み付け後に除去作業を必要とする場合があります。
  7. 磁石をヨークなどに接着する場合は、接着後に機械的な歪みが残らないような接着剤及び接着方法を選んでください。残留応力がかかったまま使用されますと、わずかの衝撃で割れや剥離を生じることがあります。接着面に油、汚れなどの異物が付着しないようにご注意ください。接着力が低下して、脱落する場合があります。
  8. 磁石は衝撃に弱く、割れや欠けが発生しやすいので、取り扱いには十分注意してください。取り扱い中に割れや欠けが発生した場合、特性劣化や強度劣化の恐れがあります。また、割れた欠片が目に入ったり、欠片で怪我をする危険性がありますので、ご注意ください。
保管上のご注意
  1. 磁石は一般的に欠けやすい材質が多く、取り扱いには注意が必要です。落下などによる衝撃が加わることのない場所に保管してください。
  2. 錆などの発生を防ぐため、雨水やほこりなどがかかる場所や、水蒸気の露点以下での保管を避けてください。表面状態、物理特性、磁気特性が変化することがあります。
その他の磁気影響について
  1. 磁石をフロッピーディスク、磁気テープ、磁気カード、プリペイドカード、切符、電子時計、ブラウン管など磁気記録媒体に近づけないでください。磁気記録が破壊されたり、磁化されて使用できなくなることがあります。
  2. 磁石を電子機器に近づけないでください。計器盤、制御盤に影響し、故障や事故につながる恐れがあります。